今日の新着記事例年、国内で秋から春にかけて流行するインフルエンザが極めて少ない状況が続いている。新型コロナウイルスとの二重苦になる懸念もあったが、昨シーズンを含め2季連続で低い水準だ。この冬、海外では散発的な流行もみられるが、専門家は新型コロナの水際対策の影響で海外からのインフルエンザの流入が少ないのが主因とみる。2022年02月24日配信 共同通信社
お母さん
今年のインフルエンザはどれくらい少ないのですか?
例年の1/1000程度の患者数です。
前崎 先生
今年のインフルエンの発生数はとても少なく例年の1/1000程度です。
コロナ前は1医療機関当たり全国で50人を超える報告がありました。
コロナ後の昨年は1医療機関当たり全国で0.01人、今年は0.02人と2年連続で少なくなっています。
お母さん
インフレンザが少ないのは世界どこでも同じですか?
日本以外の国では流行している国もあります。
前崎 先生
日本ではインフルエンザの流行はありませんでしたが、世界中には流行している国もあります。
中国や欧米では一部の地域で流行している国も見られます。
米国で少なくとも230万人が感染し、2万2千人が入院、1300人が死亡したされています。
お母さん
なぜ、日本ではインフルエンザが流行しなかったのですか?
はっきりした理由はわかりませんが、感染対策の影響もあると思います。
前崎 先生
現在、日本では新型コロナウイルスの感染拡大が起こっています。
そのため、多くの国民はマスクなどの飛沫感染対策と手洗いなどの接触感染対策を行っています。
この感染対策はインフルエンザの対策にも有効ですが、流行がしなかったはっきりした理由はわかりません。
ここがポイント昨年に続いて今年もインフルエンザの患者数が極めて少ない傾向にあり、流行がありません。世界中の国では流行が見られるところもありますが、日本で流行しなかった明確な理由はわかりません。
埼玉医科大学 感染症科・感染制御科 教授
医学博士
長崎大学医学部を卒業後、呼吸器内科、感染症内科で臨床および研究に従事。現在は埼玉医科大学病院で感染症の診療と院内感染対策を主な業務とし、学生や研修医の教育も行う。日本感染症学会の理事や厚生労働省の審議会などの役職も務める。
専門は内科学、感染症学、感染制御学、呼吸器感染症