リステリア菌感染が増加 豪NSW州(海外の話題)

今日の新着記事オーストラリア東部ニューサウスウェールズ(NSW)州の保健当局は8日、食中毒を起こすリステリア菌感染が同州で増加しているとして、住民らに注意を呼びかけた。今年は同州で既に25件の症例を確認し、例年の年間症例数より多いという。2023年09月11日配信 共同通信社

ヒトに感染する多くはListeria monocytogenes (リステリア・モノサイトゲネス)と呼ばれる菌です。

ヒトに感染する多くはListeria monocytogenes (リステリア・モノサイトゲネス)と呼ばれる菌です。

リステリア・モノサイトゲネスはヒト以外にも多くの動物に感染する人獣共通感染症です。

リステリア菌は世界中の国々で検出され、ヒトや動物以外でも多くの環境からも検出されます。

今日の新着記事スペインの保健当局は21日、国内で流行しているリステリア菌の感染者が150人に達し、このうち1人が死亡したことを受けて、欧州連【続く】

ヒトにおけるリステリア症は1929年にはじめて報告され、日本では1958年に最初の患者が報告されています。

リステリア症を発症しやすいヒト

  • 免疫不全者
  • 高齢者
  • 妊婦
  • 乳児

リステリア症は食品を介して感染します。

リステリア症は菌で汚染された食品を食べることによって感染します。

原因となる食品は牛乳、チーズ、アイスクリームなどの乳製品のほかに肉や野菜が原因となります。

リステリア菌は4℃の低温でも生育することができるため、冷蔵保存した食品からも感染することがあります。

ばい菌の仲間たち 青く染まる菌(グラム陽性菌)(第2回) 青く染まる菌ですが、丸くなく細長い菌です。リステリア 青く染まる菌(グラム陽性菌)【続く】

一般には原因と思われる食品が特定されることは少ないと言われています

リステリア菌は食品を介して感染しますが、下痢や腹痛など食中毒の症状を認めることは少ないとされています。

リステリア菌に感染した際に現れる病気

  • 成人
    • 髄膜炎や敗血症
  • 妊婦
    • 流産の原因
  • 乳児
    • 敗血症性肉芽腫症

リステリア症の症状は

成人がリステリア菌に感染すると、初期には倦怠感、発熱などのインフルエンザ様の症状があります。

その後、38 ~39 ℃の発熱、頭痛、嘔吐などの髄膜炎に伴う症状が出現します。

進行すると意識障害やけいれんなどの症状がで出てきます。

細菌感染症なので、抗生物質が有効です。

一般的にはペニシリン系の抗生物質を治療に使用しますが、重症の髄膜炎ではアミノ配糖体やテトラサイクリン系の抗生物質を併用して治療します。

ここがポイントリステリア症は汚染された食品を食べることによって感染します。原因となる食品は乳製品やチーズ、肉や野菜など様々で、感染すると敗血症や髄膜炎を発症します。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする